onothunder’s diary

ゲームの感想ブログです。括弧内はレビューを書いた年月日です。ないものに関しては現在書いた記事です。

プリンセスクラウン(2016年3月17日)

ここ1ヶ月ほどゲームをしていませんでしたが、ちょっと向かい合う気になったのでプレイしました。プリンセスクラウンというゲーム。

Wii朧村正や、PS2オーディンスフィアの原型となったゲーム。緻密に描かれた2Dのグラフィックが特徴のアクションRPG

もともとはセガサターンのゲームらしく、だいぶ昔です。自分はPSP版をプレイしました。昔の名作を携帯ゲーム機で、という感じだったのでしょうが、そのPSPすら昔のゲーム機になってしまいました。

ワンボタンで連続攻撃や必殺技が簡単に出せるのが売りらしく、では初心者向けかといわれると、ゲームオーバーになると問答無用でタイトル画面に戻されるので、へんてこなバランス感覚ではあります。

でも、何だかんだ癖になる面白さがありました。単純な操作だから、戦闘がワンパターンになりがちではあるけど、そのもやもやを緩和させたとあるシステムがありました。必殺技で敵にとどめを刺すと、効果音とともに画面がフラッシュします。気持ちいいから狙いにいきたくなります。ちょっとしたワンアイデアで、ゲームの印象は全然違うものになるなと思いました。

単純な操作については、利点もあります。しばらくゲームを放置して再開した際に、すんなり入っていけます。複雑な操作だと、やる気が起きません。

一番印象に残ったのは、シナリオです。嫌味がないというだけで良かったです。女王様の物語。世界観は、中世のヨーロッパに、ドラゴンや魔法などのファンタジー要素を加えたものでした。そんな世界にある問題というのが、魔物達の存在。魔界と人間界とのゲートが開き、侵入してくる魔物達。それらを退治したのが、先代の女王であるエルファーラン。

このゲームの主人公というのが、その娘であるグラドリエル。母であるエルファーランは、グラドリエルを生んだ時に亡くなっています。ですが、そんな二人が会話するシーンがあります。時空の魔法石というアイテムで、過去に遡ることによって。そして、母にこう言われます。

「あなたとは初めて会ったのに、ずっと一緒に暮らしていたような気がする」

現実にはタイムトラベルなんて技術はないから、このゲームの製作者が、想像力を働かせて作り出したセリフです。だから、こんな感想を実際に抱くかは分からないけど、良いセリフです。

他にもいろいろ気になるシナリオがありました。このゲームは主人公以外にも、三人のサブキャラクター視点の物語があって、主人公がうろちょろしている裏でサブキャラクターがどういう行動をしていたかも分かってきます。

印象に残ったシナリオは、結婚を翌日に控えた男女がいて、男のほうが、「何があっても守ってあげるから」みたいなことを言った次の瞬間に、魔物が現れて女の魂を宝石に変えて飲み込んでしまうというもの。彼女を作るというだけでも大変なことなのに、結婚にいたるまでの愛を育んできた人の命が奪われるのはかわいそうです。

最後はキャラクターについてです。主人公のグラドリエルが魅力的です。13歳と若いですが、母のような勇敢な女王になるべく、再び現れた魔物達に立ち向かってゆきます。そんな主人公をライバル視する魔女娘が出てきて、いろいろいたずらをされますが、「困った人ですね」と言いつつも笑顔を見せるところが良いです。