onothunder’s diary

ゲームの感想ブログです。括弧内はレビューを書いた年月日です。ないものに関しては現在書いた記事です。

Return of the Obra Dinnをとりあえずクリア(2020年2月9日)

謎解き苦手男なので自力では3割くらいしか解けなかったかなあ。

https://news.denfaminicogamer.jp/gamenewsplus/181115d
このレビューが良かったです。プロのライターだけあって、良い視点を持たれています。ただ、自己陶酔しすぎなのはマイナスですが。最後も格好良く決めたつもりで字を間違えているし。

でも、いい文もいっぱい書いているので、いくつか挙げます。引用した文には黒丸と括弧を付けました。

●「3名の名前と死因を正確に当てることで初めて正答チェックが行われるという用心深さは、システム的に不可能ではないが、基本的に総当たりという力技を強烈に嫌っている」

このゲームの謎解きシステムを説明しつつ、その特徴も伝えられています。アドベンチャーゲームは、謎解きのシステムをどう作るかが肝で、未だにどんなのがベストか分からないです。このシステムも面白いですが、上の文からも分かる通り、謎を解く楽しみがある一方で詰まったら進まないってことです。だから、自分には難しかったです。

続けて挙げます。

●「本作での推理の解答は、懐中時計の力で見る死の場面だけではなく、ゲーム中に出てくる少ないテキスト、数枚の写真から見受けられる職責や人間関係、出てくる数字、国籍などすべてをヒントに推理するべきものであり、ほとんどの場合はそれで解決はする。が、興味深いことに、なかにはゲーム内では説明されていない文化、習俗、言語まで理解していないと、「納得」して進められない部類の設問すらある」

推理のヒントもそれぞれベクトルが違う形ということに気づいた上で言語化もできているのがこのライターのすごいところです。ゲーム内以外にもヒントがあるってのもまた然り。

●「本作の底流にある設計思想は、ゲーム内の情報を外部デバイスも用いて調べるという行動へとプレイヤーを巧みに誘導している。これは普段ビデオゲームをやり慣れていればやり慣れているほど、発想が浮かびづらい性質のものだ。“ビデオゲームで解くべき謎のヒントは、当該ビデオゲーム内に美しく整頓されて揃っている”という暗黙の了解からくる一種の陥穽とも言える」

製作者がどこまで考えて作ったかは知らないけど、ゲーム内に、日本語だけで会話させればいい場面で一部外国語を入れている場面があったりしたから、外部デバイスで調べさせようという意図はたしかに見受けられます。ただ、自分が外部デバイスで調べたのが、攻略サイトになったのは残念ですが。

難しかったけど、製作者がいろいろ考えて作っているのは分かったから良かったです。